医療機関や施術所における資格確認の新たな時代が幕を開けます。これまでの手間のかかる資格確認プロセスに代わり、2021年10月に本格運用がスタートした「オンライン資格確認」が、患者と医療機関の両方に革新的な利便性と信頼性を提供します。 また、2024年4月より柔道整復師の各施術所等において、オンライン資格確認(資格確認限定型)の運用が開始されました。この記事では、整骨院・接骨院・鍼灸院におけるオンライン資格確認の運用開始に向けての重要なポイントを徹底解説します。
1.オンライン資格確認(資格確認限定型)とは
2.既存型と資格確認限定型の違い
3.施術所における運用開始に向けた準備作業の流れ
4.関連機器・システムとのデータ連携
5.オンライン情報のセキュリティ対策
オンライン資格確認は、医療機関・薬局・施術所などにおいて、患者の医療保険情報を効率的に確認するための新しいアプローチです。従来の資格確認では、医療機関のスタッフは患者が提出した健康保険証を目視で確認し、番号、氏名、生年月日、住所などを手動で入力していました。しかしこの手法には手間がかかるといった課題があり、また、失効した保険証が提示された場合に生じる問題も存在しました。
こうした背景から、2021年10月から本格運用が始まったオンライン資格確認は、手間を削減し、効率的かつ正確に医療保険情報を確認することを可能にしました。また、2024年4月より柔道整復師の各施術所や、検診実施機関等において、オンライン資格確認(資格確認限定型)の運用が開始されました。患者のマイナンバーカードの本人確認を行って、オンライン資格確認等システムから必要な資格情報のみを取得し、患者の保険資格の確認を行うことができる仕組みです。
既存型・資格確認限定型によって、患者の本人確認に用いる機器、認証方法、確認できる内容が異なります。
※ オンライン資格確認の利用にはインターネット環境が必要になります。
オンライン資格確認のプロセスを効率的に進めるためには、カードリーダーはもちろん、USBハブ、USB延長ケーブル、およびUSBテンキーボードもあったら便利になります。これらのハードウェア機器は、患者の情報をスムーズに取得し、施術所の業務を効率的に遂行するのに役立ちます。
また、高性能で信頼性のあるレセプトシステムとデータ連携することにより、患者情報の取得が迅速かつ正確に行え、施術所の運用効率を向上させます。
オンライン資格確認におけるセキュリティ対策は、医療機関にとって極めて重要です。サイバー攻撃やデータ漏洩から患者情報を守り、信頼性を維持することが求められます。
・ サイバー攻撃・被害の増加:
近年、サイバー攻撃の頻度と巧妙さが増しており、医療機関や薬局もその標的となっています。患者の医療データが漏洩すれば、深刻な被害が予想されます。セキュリティ対策は、これらの攻撃から患者情報を確実に守る重要な手段です。
・ 個人情報保護法の厳罰化:
個人情報保護法が厳格化する中、患者の個人情報漏洩に対する罰則も強化されています。医療機関や薬局は、法令を遵守し、患者情報のセキュリティを確保する責任が求められています。
・ 加速する電子化への対応:
医療情報の電子化が進む中、オンライン資格確認を含むデジタルプロセスが一般的になっています。これに伴い、情報へのアクセスがオンラインで行われるため、セキュリティの脆弱性が増す傾向があります。適切なセキュリティ対策は、このデジタル化の流れに柔軟かつ堅固に対応する手段となります。
総じて、オンライン資格確認におけるセキュリティ対策は、患者情報の保護と法的規制の遵守、サイバー攻撃からの防御といった点で医療機関にとって不可欠な要素となります。安全な医療環境を維持し、患者との信頼を築くためには、強固なセキュリティ対策を実施しましょう。
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